時計屋の恋通信11

はじめまして、お久しぶりです。
劇団員の丸山拓真です。
劇団俳協のブログに登場するのは一体いつぶりでしょうか?
いつぶりかわかったあなたは相当なマニアです。
その情熱は絶やさないで頂きたいです。
すでにご存知のお方もござりましょうが、
この度準劇団員のClimbing up公演に出演することになったのでブログに登場した次第でございます。
今回の、いや今回も、と言うべきでしょうか?
同じ作品を演出2名による別演出でお送りします。
僕が出演するのは女性演出家の東美華さんが担当する方です。
増田敦さん演出の別班も劇団員が出演しておりますが、準劇団員の人数の関係上、向こうは劇団員が半数を占めております。
こちらは劇団員が僕一人です。
準劇団員公演なんだから劇団員が少ない方が当然なのでしょうが、別班が劇団員多数いると思うと、劇団員が僕一人のこっちの班はなんかちょっと馴染みがないメンバーで心細く感じたりもしなくはないです。僕が人見知りだからでしょうか?
まぁ言ってもしょうがないので、気持ちを切り替えて、準劇団員たちと打ち解けるようにしたいと思ってます。
さて、せっかくなので今回のお芝居の内容とかについても触れておきましょう。

吉田小夏さん作
『時計屋の恋』
タイトルに「恋」とつくとなんかこう気恥しいような甘酸っぱいような、そんな感じがします。
青春が脳裏をチラつきますね。
わりと灰色な青春しか思い出せないのは何故だろう…
このお話、主役はもちろん時計屋さんです。
おじいさん?おじさん?50代の男性が主役です。
既婚者です。
そんな彼と恋、一体どんな話なのか…
この情報だけだと想像を駆り立てますねぇ…
ちなみに僕は彼の弟役として出てきます。
既婚者です。
僕の役にも多少の恋が絡んできます。
と言うとまた想像を駆り立てますねぇ…
というかまぁ人間、誰しも一度や二度の恋くらいするってもんです。
上手くいった恋もあれば失敗した恋だってあるでしょう。いい思い出に変わってる事もあれば、今も尚引きずる心の傷となっている事もあるでしょう。
それが人生に花を添えるといいますか、まぁお芝居で言えばストーリーの盛り上がり部分ですよね。
まぁ恋に限らず人は何かしら抱えて生きてると思います。
夢に向かって情熱を燃やす人もいれば、毎日をただただ懸命に生きてる人もいるでしょうし、ゲームしてばっかりの引きこもりのニートだって何かしらは感じたり考えたりしながら生きてるはずです。
なんなら野生の動物だってなにか感じてるでしょう。
さすがに植物とかが何かしら考えているかまでは分かりかねますが…
生きてる以上は何かがそこに働いてると思うのです。
その何かしらを作品を通して伝える事が出来たら、何かを感じてもらえたら…
それがナニモノかを演じる役者にとって最高の喜びではないでしょうか。よくわからないけど。
作品の話するとかいってすげぇ脱線してる気がしますね。
でも今回の作品は1時間半もかからないくらいの話なのでちょっと触れただけですぐネタバレになりそうで恐ろしいのですよ…
まぁここは慎重に、ネタバレにならないように話をして行ってみましょう。
舞台となるのは架空の町、オラホ町です。
漢字で書くと、小良穂町。
そこの商店街にある時計屋さんが先ほど話した主人公のおじさんです。
商店街とか近隣住民とかの小さなコミュニティの中での話なので、まぁだいたい知り合いばかりが出てくるわけです。
結婚してこの町にやってきた人もいれば、町から出ていってたまに帰省する人もいたり。
まぁふつーによくある日常的な人々です。
特別、大事件が起きてアメリカ映画みたいにアクション満載で悪を倒すようなお話でないのは確かです。
まぁタイトルからそういうのを期待された方はほぼいないかと思いますが、何が起きるかわからないのが世の常ですからね。
この手の日常を描いたようなお芝居ってなかなか難しい面がありますよね。あると思うんですよ。
大事件が起きないからリアクションも大きくならないわけで、変化が小さいんですよね。
感情面でも、ストーリー的な面でも。
でも何かしら心境の変化が起きればもちろんリアクションもあるわけで、普通に会話していればいいだけと言えばそうなのですが、
見世物としてはそれだけというわけにもいかないのですよ。
どうにかして観客に見えるようにしないとせっかくのお芝居も意味がないですからね。
どうやったら表情をお客さんに見せられるか、しかも不自然な動きにならないように気持ちの整理もしないといけません。
演出家からの指示も場合によっては不条理だと思える事があるかも知れません。
でも本当はお芝居自体が不条理なものなのですよね。
言ってしまえば虚構なんですから。
どんなに飾ってもそこは劇場でしかないし、どんなに気持ちを作ったところでホントに死んだりする事はないし、実際に血を吹き出して倒れたりしないわけですよ。
ライオンの役をやったら猛獣に変化するわけじゃないんですよ。
シェイクスピアの夏の夜の夢でそんなシーンありましたねぇ…
私は月です。とか説明するあたりのやつ。
まさにあれですね。
あのあたりのシーン好きなんですよねぇ。
見たものを見たままに捉えるのは果たして正しいのかって話ですよ。
落語とかなんかは一人で何役も使い分けて、座ったまま様々なものを想像させるじゃないですか。
どう見たって一人しかいないのに、見てる側は話の流れからそこに様々な人物を浮かべるし、様々な場所を見るわけですよ。
ホント凄いです…。
みなさん機会があれば落語とか見てみるといいですよ。お芝居が好きなら絶対楽しめます。
まぁ何が言いたいかというと、
お客さんの想像力でもって補完する。
それが前提に存在してるのがお芝居なわけですよ。
そしてその想像力を掻き立てるべく感情を作り、それを見せる。
それが我々の仕事です。たぶん。
感情だけでもダメだし、見せ方ばかりになってもダメ。やる事はたくさんあります。
僕としてはそこを役者と演出とで上手く擦り合わせるのが稽古かなと思ってます。
話が逸れまくりな上に長くなってきましたね。
さすが僕。話が長い。
そろそろ実のない無駄話は終わりにしておきましょう。
この公演はClimbing upという名の通り、準劇団員たちのスキルアップが目的なのですが、
芝居の上でのダメ出しやら、役作り云々の話だとか色々されて困惑する彼らを見て
昔は自分も同じこと言われたなぁなどと少しノスタルジックな気分になったりしております。
当時は散々悩んだ事も、今ならすんなり理解できたりするのは成長してるって事なのかなぁと思ったりもします。
でも他人から上手くなったと言われると疑いたくなる。人間心理は複雑です。
素直に喜べる人間になりたかったなぁ…とまでは思いませんが、常に疑問を抱きながら生きるのも役者としては悪くないような気もします。
いや、ホントにそうかな?
よくわかんねぇな。
まぁ僕も偉そうに言えるような立場ではないですが、かつて先輩方が助言して下さったように
今度は僕が彼ら準劇団員たちの一助となれれば、と思いつつ毎日稽古に励んでおります。
後輩から、いちいち口出ししてきてうぜぇなぁ…とか思われてないと嬉しいですが、まぁそう思われても構いません。
そう思うのも一つの意見かと思います。受け入れるだけが全てじゃないです。
僕自身出演するのも久々なので色んな事を楽しみながらやらせてもらってます。
お時間ありましたら是非劇場までお越し下さい。
例の如く、準劇団員公演は無料公演です。
両班見て違いを楽しむも良し、片班だけ見るも良し、全ステージ見るも良し。
時間の許す限り楽しめる。そう、無料だからね。
今後僕がこのブログに登場する予定は今のところないので、僕の長い長い無駄話を聞くのはまたしばらくおあずけです。
ファンの皆さんすみません。
次にお会いするのは劇場でしょうか。
ここまで長々と僕の無駄話にお付き合いいただき本当にありがとうございました。
1ヶ月後、劇場でお待ちしております。
熱中症にはお気をつけ下さい。こまめな水分補給が大事ですよ。
それでは皆様、お達者で。
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「時計屋の恋」

時計屋の恋チラシ

作/吉田 小夏(青☆組)
演出/増田 敦、東 美華

2017/8/17(木)~20(日)

@TACCS1179

チケットご予約受付中!

「時計屋の恋」公演ページ

 

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